このカテゴリで分かること
精子提供は、個人間のやりとりだけで完結する方法だけではありません。医療機関で行われる非配偶者間人工授精(AID)、国内外の精子バンクの利用、不妊治療の流れのなかで精子提供を選ぶという道もあります。このカテゴリでは、そうした医療を介したルートの仕組みと、妊娠率をどう見ればよいのかを整理しています。
妊娠率は「1回」ではなく「累積」で見る
妊娠率の数字を読むときに気をつけたいのが、1周期あたりの数字と、複数回試した場合の累積の数字を混同しないことです。1回あたりの数字だけを見ると低く感じられますが、実際には何周期か続けることを前提に計画を立てるのが一般的です。また妊娠率は年齢の影響を強く受けます。日本産科婦人科学会が公開している登録・調査事業のデータなど、一次情報にあたって年代別の傾向を確認しておくことをおすすめします。
持病がある場合は先に主治医へ
子宮内膜症や多囊胞性卵巣症候群などの婦人科疾患がある場合、妊娠を希望する前提で治療の順番を組み直す必要が出てくることがあります。自宅で行う方法を選んでよいかどうかも含めて、まず主治医に相談してから進めてください。各疾患についての解説は、日本産科婦人科学会が一般向けに公開している情報が参考になります。
医療機関を選ぶときに確認すること
医療機関でのAIDを検討する場合、施設によって受け入れ条件が異なる点に注意が必要です。婚姻関係が必要かどうか、待機期間はどのくらいか、1周期あたりの費用と内訳はどうなっているか、提供者についてどこまで情報が開示されるか、将来子どもが出自を知りたいと望んだときにどう対応するか。これらは初診の段階で確認しておくべき項目です。厚生労働省は不妊治療を実施している医療機関の一覧を公開しており、施設を探す出発点として利用できます。
このカテゴリの読む順番
まず「妊娠率」で見通しを立て、次に「日本の精子バンクとAID」で医療機関を通すルートを理解します。国内で条件が合わない場合は「海外の精子バンク」へ、不妊治療を続けてきた方は「不妊治療と精子提供の関係」へ進んでください。婦人科疾患をお持ちの場合は、どの記事よりも先に主治医への相談を優先していただくようお願いします。